【WCS2022】重鎮オーガザシアン【Day2抜け構築】

【はじめに】

お久しぶりです。KTです。
2022年8月18~21日でイギリス・ロンドンにて開催された『WorldChampionShips2022』に参加してきました。
構築記事を書くのは随分と久しぶりな気がします。なんか、ポケモンを始めてすぐの頃ってもっと記事を書くフットワークが軽かった気がするんですけど、最近はめんどくさがって何も書かなくなってしまいました。これが歳を取るってことなんですかね...
精神的にジジイになった?話はさておき、今回は僕とポケモン界の重鎮ことYTさんがWCS2022で使用した構築の紹介記事です。



【戦績】

KT:Day1 4-3で敗退

YT:Day1 6-2(Day2進出)、Day2スイスドロー4-3(世界59位)

【構築経緯】

・伝説ポケモンの選択
ザシアン バドレックス(こくばじょうのすがた) カイオーガ
 まず、個人的Tier1の伝説であるザシアン、黒馬バドレックス(以下黒馬)、カイオーガの中から2体を使用するということだけはこのルールの予選、JCSの段階から決めていました。
理由はこの3体の伝説は対応範囲やパワーが他の伝説にずば抜けて高く、それぞれの組み合わせの相性が良いからです。(例:カイオーガ+黒馬、ザシアン+黒馬、ザシアン+カイオーガ
またWCSのDay1はマイナー寄りの伝説や眠り粉ぶっぱマンなど尖った(変な)構築と多く当たることを考えて、幅広い相手に対して有利または五分を取れるパワーの高い全対応型の構築を使用したいと考えました。

 

そこで、構築を考えていくうちに最初に手をつけたのがこの6匹です。
この辺りから偶然同じ並びを使用していたYTさんと思考を共有していきました。
ザシアンバドレックス(こくばじょうのすがた)エルフーン化身ボルトロスリザードンピッピ
カイオーガバドレックス(こくばじょうのすがた)エルフーンレジエレキリザードンピッピ

どちらもかなり前がかりな構築でとても気に入っていましたが、ピッピ(お先にどうぞ)を持ってしても、相手のガチトリル構築がキツかったりガオガエンの処理が微妙になったりとストレスを感じる場面が多数見られたことからボツに。
結局黒バドレックスを信用することができず、カイオーガザシアンを使用することにしました。

カイオーガザシアン最強!
カイオーガザシアン

ザシアンを使用する上で障害になるガオガエンランドロス等の特性威嚇のポケモンに対して弱点をつけるカイオーガは最高の相方であり、伝説が2体とも火力・耐久・安定感の3つを兼ね備えている並びはカイオーガザシアンしか無いと思います。最強!

カイオーガ+ザシアンを支える4匹の選択
こちらが僕が今回試したオーガ+ザシアン構築一覧
カイオーガザシアンエルフーン化身ボルトロスガオガエン
カイオーガザシアンオーロンゲのアイコンサンダーガオガエンゴリランダー
カイオーガザシアンエルフーン霊獣ランドロスウーラオスモロバレル
カイオーガザシアンエルフーン化身ボルトロスガオガエンゴリランダー
カイオーガザシアン化身トルネロス霊獣ランドロスガオガエン
カイオーガザシアン化身トルネロス霊獣ランドロスモロバレル

まずサポートポケモンの選択ですがエルフーン、オーロンゲ、トルネロスから選ぶことになりました。
今回は高圧的な構築で追い風をしたいということからエルフーントルネロスのどちらかにしようと思いました。
本番でオーガザシアンミラーをしたときやその他の有象無象に対して甘えると光の壁を所持した耐久エルフーントルネロスより幅広い仕事ができるということでエルフーンを選択。
ザシアンに甘える、カイオーガに対して光の壁を打ちながら相手の追い風起動役を先に破壊して残数有利を取る動きが強力だと感じました。
カイオーガザシアンエルフーン

続けて、残りの3枠ですがカイオーガ+ザシアン+エルフーンの時点で既にかなり対応範囲が広いので特定のならびに強くなるようにポケモンを選択。
パルキア+白馬バドレックスに負けないようにダイジェット枠は流行りのボルトロスではなくカミツルギを採用。カイオーガに強い点もgood。
モロバレルもトリルやオーロンゲ、その他諸々に対して強いため採用。rinyasunに対して仕事ができる点もとても強かった。

最後に黒馬バドレックスや様々な変なポケモンを倒せるように悪ウーラオスを採用。
→YTさんがこの枠はメタモンにした方がザシアン構築や黒バドレックスに強くなれるんじゃないか?と提案があり、実際かなり強かったのでメタモンを採用。

こうして対応範囲が広く、高圧的な6匹の並びが出来上がりました。
カイオーガザシアンエルフーンモロバレルメタモン


【個体解説】

僕の情弱丸出しの努力値振りをみたYTさんが神のような調整をしてくださいました。

B: トルネロスのC177こごえるかぜを食らった状態でダイマックスし、カミツルギのA特化ダイソウゲン耐え
C: SNOWさんのダイマックス化身ボルトロス(H36 D4振り)をダイストリームで乱数15/16で一撃
D: 壁下でC特化カイオーガのかみなり2回耐え
S: 追い風下で最速レジエレキ+1

耐久と火力が絶妙で使用感が最高だったポケモン
流行りの珠ボルトロスを一撃で倒せるのが本当に強かった。
相手のカイオーガと打ち合いになった際にかみなりかダイサンダーで一度相手のカイオーガに触れておくことが必要だったためかみなりを採用。
根源の波動が欲しい場面もあったが、かみなりがあって嬉しい場面の方が多かったため後悔はしていない。



A: よくある調整のレジエレキ(H28 B84振り)をきょじゅうざん+でんこうせっかで確定
B: A特化ザシアンのきょじゅうざん耐え
D: 黒馬のC217アストラルビットを2連最高乱数を引かれない限り2回耐え
S: Sが遅めのザシアンを抜けたら嬉しい程度のライン

今回使用した型のザシアンはA特化やS特化、耐久振りなどのザシアンと比べれば中途半端とも言えるが、耐久や火力、素早さで困ったことはなかったのでとても満足している。
でんこうせっかが一番偉かった。



A:わるあがきのダメージを上げるために無補正個体値31
B: あまえるが入ったA特化ザシアン(-1)の巨獣斬+でんこうせっか耐え
D: 光の壁下でC特化カイオーガのダイアイス(冷凍ビームベース)+霰ダメ耐え。2回目の霰ダメージを受けても高確率で耐える


エルフーンはミラーで上から挑発をされると負けに直結するため、メンタルハーブを採用し耐久振りに。
大体の場面でこちらがあまえるか光の壁を押すことができるため、気合の襷である必要は感じなかった。
エルフーンは基本1、2回行動してきぜつするため、YTさんの提案の元完成したフルサポート型エルフーンはとても強かった。
技をうまく隠すことができれば相手の虚を突くこともでき、イージーウィンできBO3での使用感も良かった。

例: 追い風ミラーの1本目と2本目で追い風、甘える、光の壁を見せていた場合、相手がラスト1枠を攻撃技だと思い込むためわたほうしが刺さる


A:ダイスチルで非ダイマ状態の白馬バドレックスを確定
 A+1の状態のダイスチルでH199ザシアンを93.7%で倒せる
 HBに厚いガオガエンをA-1ダイナックルとA±1ダイナックルで倒せる
D:雨下であればCにあまり振っていないパルキアのダイバーン耐え
S:ミラーで負けたくないため最速
 
白馬パルキアや追い風カイオーガザシアンミラーで活躍してくれた。
最初はASチョッキで使用していたが、あまりにも火力が足りなかったため命の珠で採用。


HD:特化
S:個体値4
 最遅ドータクン-1

The・対応力のポケモン
トリックルーム構築はキノコのほうしと花粉団子が強く、対高速構築にはいかりの粉でカイオーガを守る動きがかなり強力。
Rinyasunに対しても襷を盾に強引に相手を眠らせることが可能なためとても重宝した。

役割対象がカイオーガパルキアディアルガなどの特殊伝説であるためHD特化で採用。


HD:特化
S:ガオガエンの威嚇を受けてからコピーしたいため最遅


対ザシアンと黒馬に強い神ポケモン
特性変身のよって相手のポケモンの技を見ることができるためBO3にも適していると感じた。



【選出】

全てを書いていると長くなるのでマッチアップに対する基本的な選出を書きます。
対追い風化身トルネロスエルフーンカイオーガザシアン
先発:カイオーガ+エルフーン
後発:ザシアン+orメタモン


先発:エルフーン+ザシアン
後発:+メタモン

初手甘えるor光の壁を貼って耐久しながら残数有利を取ってザシアンで詰める。

対ロンゲオーガザシアンオーロンゲのアイコンカイオーガザシアン
先発:カイオーガ+
後発:ザシアン+orメタモン
アタッカーをモロバレルで守りながらオーロンゲを倒して詰めていく。

対RinyaSunリザードン
先発:カイオーガ+
後発:ザシアン+orメタモン

モロバレルが偉い。
流行りの弱保リザはメタモンでコピーできるとアド。

対トリルバドレックス(はくばじょうのすがた)パルキア
先発:カイオーガ+ザシアン
後発:+


先発:カイオーガ+
後発:ザシアン+

カイオーガとザシアンで相手を大きく削ったり倒したりしながらモロバレルで嫌がらせをする。

対黒馬ザシアンバドレックス(こくばじょうのすがた)ザシアン
先発:カイオーガ+エルフーン
後発:ザシアン+メタモン

相手の黒馬の持ち物が襷かどうかを判別することが大切。

メタモンで伝説をコピーするのが強い。

対ルナグラバナルナアーラグラードンフシギバナリザードン
先発:カイオーガ+

後発:+ザシアン

眠り粉さえなければカイオーガダイマックスを通して勝てる。
眠り粉もカイオーガをツルギ引きでケアできることも。

好きな選出
先発:カイオーガ+ザシアン
後発:エルフーン+orメタモン
カイオーガかザシアンの大事にしたい方をエルフーンに引いて場を作る。
初手カイオーガザシアンの圧倒的安心感とパワーも大好きです。


【対戦面の反省点と言い訳】

Day1敗退について
・急所で甘えるや光の壁を貫通されて負けが多すぎたこと
・初手や詰めの場面などで相手の行動を読む読まないの選択があまりにもかみ合わなかった。

上手い人ならさすがにここ読むくね…?→読まないんかい!!!

これケアしないと相手勝てないしさすがに…?→いやケアしないの嘘だろ!!!

構築選びに後悔はないので、読みや選択に関してもう少し一貫性を持たせることが必要だったなぁととても反省しています。
自分が下手なのも含めてとても悔しいです。

構築選択について
カイオーガとザシアンのお供の一般枠はガエンゴリラボルトの方が強くね?」ってWCS前にオタクと話をしててめちゃくちゃ悩んだんですけど、今回のコンセプトであった圧力のあるパワーの高い構築が良いという判断を信じてツルギメタモンモロバレルを選択しました。
agatiとかもDay2で同じような並びを使っていたらしいし、YTさんも無事にDay2に進んでいたので、混沌としたDay1環境を勝ち抜こうとした1つの選択として間違っていなかったと思いました。
もしDay2に進むことができたらスタンダードな黒馬ザシアンかカイオーガザシアンを使おうと考えていました、無念...泣

【YTチューニング】

今回はYTさんの元で学ばせていただいたのですが、この人努力値の振り方や構築の調整が上手すぎてヤバかったです。

状況や盤面を想定して効率よく努力値を振り分けたり、持ち物や技を選択していて、その調整が生きる場面が多くて凄かった。
今回もその手腕で無駄がなく美しい構築に仕上げてもらいました。感謝が止まりません。

【終わりに】

今回も読みやすさを重視してかなり簡潔にまとめてみました。

個人的にはDay1を抜けるという目的に対して的確な構築を用意できたかなと思います。

2年前、VGCというコンテンツに出会ってから、沢山の方に良くしていただいて、気がつけばポケモントレーナー達の晴れ舞台である世界大会に出場していました。
対戦面では思うような結果を残せず悔しい想いをしましたが、ずっと会いたかった海外のポケ勢とたくさん交流できたり、仲の良い人達とロンドン観光を堪能することができてとても充実した日々を過ごすことができました。
本当に世界大会に来れてよかったです。
またいつかリベンジできるようにポケモンを頑張っていこうと思います。
改めて、一緒に構築制作をしてくれたYTさん、現地で交流してくださった方々、応援してくださった方々、本当にありがとうございました。

 

最後まで読んでくれてありがとうございました!

構築やWCSに関する質問があればDMやリプで遠慮なく聞いてください。
また来年、横浜でお会いしましょう!!!!では!!

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